ドコモ5Gの実力は?「ahamo」を利用して検証してみました

5G
スポンサーリンク

5Gの3つの特徴

2020年3月、ドコモ、KDDI、ソフトバンクが5Gを開始し、その後楽天モバイルも追随して5Gを提供し始めました。5Gでは、通信速度が劇的に向上されるということがよく知られていますが、それは5Gの特徴の一つであり、それ以外にもいくつかの特徴があります。

5Gには、大きく以下の3つの特徴があります。

3つの特徴の中でも超低遅延や多数端末接続という特徴が非常に注目されており、コロナ禍で業務の効率化やリモート作業を進める企業では、この5Gの特徴を活かし、例えば工場内のリアルタイムの品質監視の自動化や銃器のリモート操作などにおいて5Gを活用することを検討しています。

スポンサーリンク

ドコモ、au、ソフトバンクの5G基地局展開計画

日本における5Gサービスは、世界の主要国と比較すると開始時期が大幅に遅れましたが、2020年3月25日にドコモが日本で初めて5Gサービスを開始し、その後、3月26日にはau、3月27日にはソフトバンクもサービスを開始しました。

各社は急ピッチに5Gエリア展開を進めており、今後以下の予定で基地局展開を行う計画をしています。

2021年の3月から6月にかけてドコモ、au、ソフトバンクの3社は全国で約10,000の基地局を設置し、来年の3月までには20,000から50,000局に一気に拡大します。2021年3月の時点では、ドコモが20,000局程度であるのに対し、auやソフトバンクが倍以上の50,000局となっています。これは、auやソフトバンクがDSS(Dynamic Spectrum Sharing)という技術により既存LTEで利用している周波数をそのまま5Gへ流用することができるようになる為、新たな基地局を建設することなくソフトウェア更新だけで5G対応が可能となる為です。

スポンサーリンク

急速に広がっているドコモの5Gエリア

では、ドコモの5Gエリアはどの程度まで広がっているのでしょうか。

以下は、2020年秋から2021年3月までのエリア展開状況ならびに2021年6月の予定を表したものです。

2020年11月時点では、Wi-Fiのホットスポットのように局所的にしか5Gエリアがありませんでしたが、2020年3月のマップを見ると、赤いエリア、つまり5Gのエリアが面的に広がっている箇所がいくつか見られます。もちろん、現在多数のユーザが利用している4G LTEと比較するとエリアはまだまだかなり限られていますが、それでも3か月後の2021年6月末時点では更にエリアが拡張され、急ピッチでエリア展開が進んでいることがうかがえます

スポンサーリンク

20GB 2,980円の格安プラン「ahamo」の概要

ドコモは2021年3月より、データ利用量20GBかつ1回5分までの通話が無料というサービス「ahamo」を税込み2,980円という破格の価格で提供を開始しました。KDDIやソフトバンクも「povo」、「LINEMO」というブランドで同様のサービスを開始しています。

各社の20GBプランを以下のとおり比較してみました。

20GBプランで価格が3,000円前後という意味では各社とも同じようなサービスですが、それぞれに特徴があるので、20GBプランを検討しているユーザは各社の特徴を理解してブランドを選択するといいでしょう

スポンサーリンク

300Mbps程度は期待できるドコモ5Gの通信速度

ドコモが提供している「ahamo」では、4Gと5Gの両方のサービスが利用できます。ahamoの通信設備は、ドコモと同じであるので基本的にはドコモの「5Gギガホ」などのプランと同じ品質のサービスが受けられます。

そこで、ドコモが5Gを開始して1年が経過しましたが、ドコモの5Gの通信速度がどの程度なのか「ahamo」契約のスマホを利用して測定してみました。

今回の速度測定では、サムスン製のGalaxy S20 5Gを利用しています。

ドコモのGalaxy S20 5Gは以下の周波数に対応しています。

Galaxy S20は、5GはSub6と呼ばれる6GHz以下の周波数帯である3.7GHz、4.5GHzに対応しています。一方、5Gの超高速を実現するミリ波と呼ばれる28GHz帯には対応していません

参考までに4G LTEの周波数の対応状況は以下のとおりです。

ドコモの5Gエリアは現時点ではかなり限られていますが、その中からエリアを選び速度を測定してみました。以下がその結果です。

速度測定を行う際、測定サーバ側の混雑度合いなどで速度に影響がある可能性もあるので、Speed TestというアプリとFastという速度測定サイトの2つで計測しています。

多少の速度の違いはありますが、250Mbps~350Mbps程度の速度は出ているようです。理論値では1Gbpsを超えるのですが、エリアやそのエリアで利用できる周波数の関係などにより、今回測定したエリアではこのくらいの速度に収まっているようです。

ドコモの5Gは、まだまだエリアが限られてはいるものの、今回の速度測定結果から、5Gエリアであれば数百Mbpsの速度は期待できます。2022年3月までには5G基地局が20,000局にまで増えエリアがかなり広がってくるので、5Gのスピードを体感したいユーザは「ahamo」の安い料金プランで試してみるのもいいかもしれません。