Wi-Fiルータの置き場所を変えるだけで途切れ・速度が大幅改善

Wi-Fi

普段当たり前のように利用しているWi-Fiですが、宅内ではWi-Fiルータをどこに置いていますか?Wi-Fiには様々な特性があり、Wi-Fiの特性を把握したうえでWi-Fiルータの設置場所を決めることで宅内のWi-Fi通信速度が飛躍的に向上したり、あるいはこれまでWi-Fiが途切れることが多かった環境が改善される可能性があります。

この記事では、Wi-Fiの特性およびWi-Fiルータをどこに設置すべきかについて分かりやすく解説をしています。

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Wi-Fiの途切れ・速度低下の改善にはWi-Fiルータの設置場所が重要

 ここ数カ月のコロナ禍においては外出が制限され、インターネットを利用したテレワークやリモート授業、そしてまた会議システム等を利用したバーチャル飲み会などを行う人がかなり増えてきています。これら様々な用途によるインターネットアクセスによって、これまでと比較してインターネット上の通信量が増加し通信速度がかなり遅くなり、時にはWi-Fiが途切れてしまう場合があります。

インターネットの通信量増大による通信速度の低下に対しては利用者はどうすることもできませんが、それ以外で利用者が通信速度やWi-Fiの途切れを改善する方法がいくつかあります。その一つにWi-Fiルータの設置場所があります。

Wi-Fiは非常に便利ですが、宅内においてはWi-Fiルータ自体が邪魔であると感じてテレビボードの中に入れたり、見栄えが悪いのでどこか見えないところに隠したり、もしくはテキトウに床に置いてしまっている人もいるのではないでしょうか。しかし、このWi-Fiルータの設置位置を変えることで通信速度が大きく変化したりWi-Fiが途切れたりするのです。

では、Wi-Fiルータを設置するためにはどのようなことに注意が必要なのでしょうか。

Wi-Fiが遅くなる原因は?ちょっとした対策で改善が可能
リモートワークに移行したものの自宅のWi-Fi環境が悪くて思うように仕事ができないという人が結構いるようです。この記事では、Wi-Fiが遅くなる原因と改善方法についてわかりやすく解説しています。

Wi-Fiルータは金属製品、水回りはNG

Wi-Fiルータの設置場所を考えるときに重要となるのは、Wi-Fiの電波の特性、すなわちどのような環境であればWi-Fiの電波が一番飛ぶのかを理解する必要があります

まず初めに、Wi-Fiの電波がどのように飛ぶかについて解説します。

Wi-Fiの電波はWi-Fiルータに内蔵されているアンテナの位置や向きにも依存はしますが、電波はルータから球状に広がる形で飛びます。つまり、電波はWi-Fiルータから一円に飛ぶので、例えばWi-Fiルータを床に置いてしまった場合は下方向の電波が床によって遮られてしまいます。従って、Wi-Fiの電波が球状に均一に飛ぶことを考慮し、Wi-Fiのルータを置く位置としては、1-2m程度の高さに置いた方がより効率的に電波を遠くへ飛ばすことができます

ただし、最近のWi-Fiルータには「ビームフォーミング」という機能が備わっており、Wi-FiルータがWi-Fiに接続しているデバイスを検出し、デバイスとの距離やデバイスの位置を把握してデバイスを狙い撃ちして電波を飛ばすことができるようになっています。このように、最新のWi-Fiルータは従来よりも電波が届きやすくなっていますので、古いWi-Fiルータを利用している場合は、ビームフォーミング等の最新技術に対応したWi-Fiルータに買い替えるだけで速度が飛躍的に速くなる可能性があります

では、Wi-Fiの電波はどのような環境において遮られてしまうのでしょうか。

電波を遮断してしまう素材はいくつかありますが、その代表的なものとしては金属があります。金属は電波を反射させてしまう為、Wi-Fiルータの近くに金属物質があるとそこで電波が遮られてしまいます。Wi-Fiルータを金属製の容器等の中に入れていたり、金属の棚に置いている場合は、Wi-Fiルータをそれら金属から遠ざけることで速度が改善されるでしょう

金属と同様に電波を遮ってしまう物質として水があります。金属は電波を反射するという性質がありますが、水は電波を吸収するという性質があります。従ってキッチンや洗面所等の水回りにはWi-Fiルータを置かないようにし、それ以外でも水槽の近くや花瓶の近くなどもWi-Fiルータ設置場所として避けた方が良いでしょう

その他に注意すべき点としては、Wi-Fiと同じ周波数を利用している電子レンジのそばは避けるべきです。電子レンジではWi-Fiと同じ2.4GHzの電波が使われている為、Wi-Fiが利用する電波と干渉して速度が低下してしまいます。

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Wi-Fi APはどこに置いたらいいか

Wi-Fiの電波はルータから球状に飛ぶという性質があるので、Wi-Fiルータの設置場所は宅内の真ん中が最も適しています。また、併せてWi-Fiルータを設置する高さを1-2メートルにすると良いでしょう。宅内の中心にWi-Fiルータを設置することで、そこから球状に均等に電波が放出されるので、宅内においてWi-Fi環境を均一的に保つことができます。

Wi-Fiルータを宅内の中心におくことで得られるメリットがもう一つあります。それはWi-Fiを接続しているデバイスからの距離が改善されるということです。例えば、Wi-Fiルータを窓際に置いた場合、窓際から近い場所でデバイスを利用する場合は問題ないのですが、窓際から一番離れた場所でデバイスを利用する場合は距離がかなり遠くなってしまいます。この時、Wi-Fiルータからデバイスへのデータは問題なく届くものの、デバイスからWi-Fiルータへのデータが届かずに通信ができないことがあります。このデバイスからのデータがWi-Fiルータに届かないという現象がWi-Fiが途切れたり通信速度が遅くなったりする原因の一つです。これは、Wi-Fiルータとデバイスとで電波の出力が異なる為であり、通常はWi-Fiルータからの電波の方が強い為、Wi-Fiからの電波はデバイスまで届くもののデバイスからWi-Fiルータへは電波が届かないという状態が発生し、速度が遅くなってしまいます。Wi-Fiルータを宅内の中心に設置することで、Wi-Fiルータとデバイス間の距離を改善でき、結果として通信速度が向上したりWi-Fiの途切れが改善される可能性があります。

その他に注意すべき点としてWi-Fiの電波を遮ってしまう金属物質や水から遠ざけることが重要ですので、Wi-Fiルータを金属製の棚に置いたり、Wi-Fiルータの近くに水槽や花瓶を置くことはやめましょう。

以上より、Wi-Fiルータは宅内の中心に高さ1-2メートルの位置に設置し、周りに金属製品、水を置かないことを心掛けることでWi-Fiの通信速度やWi-Fiの途切れが改善する可可能性がありますので、ぜひ試してみてください