周波数とは?5Gの周波数割り当てはどうなっているのか?

5G
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用途別に周波数が割り当てられている

現在、様々なものが無線でやり取りをされており、その無線のやり取りには電波が使われています。
この電波には色々な種類があり、それは周波数で表現されますが、日本では以下の用途に対して周波数が割り当てられています。

出典:総務省資料
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分かりやすいところで説明すると、AMラジオは上の図のとおり526.K5Hzから1606.5KHzの周波数が割り与えられていますが、その割り当てられた周波数の中で各放送局に周波数が分割されており、例えばTBSラジオであれば954KHzが割り与えられ、文化放送であれば1134KHzが割り与えられています。

また、携帯電話では700MHz、800MHJz、900MHzやもう少し周波数の高い1800MHz、2000MHzなどが割り与えられています。

このように用途によって周波数が割り与えられていますが、この周波数の高い・低いによって何が変わってくるのでしょうか?

周波数の特徴は?通信事業者に割り当てられている周波数は?

先ほど説明したとおり、周波数は用途によって決められておりラジオのように低い周波数もあれば携帯電話のように高い周波数もあります。

高い周波数と低い周波数ではそれぞれ特徴がありますが、一番大きな違いは電波の伝わり方です。電波は通常はアンテナから放射されますが、その際に周波数が高いと直進性が強く障害物があると遮断されやすいのですが、周波数が低いと障害物を回り込んで障害物の裏側へも到達させることが可能となります。

通信事業者各社には以下のような周波数が割り当てられていますが、その中でも700MHz、800MHz、900MHzはプラチナバンドと呼ばれています。これは、携帯電話として利用できる周波数の中では周波数が低い部類であり障害物を回避しやすい電波であるため、通信事業者は高い周波数を利用する場合と比較して少ない数の基地局でサービスエリアを作ることができる為、価値の高い周波数という意味でプラチナバンドと呼ばれているのです。

通信事業者の周波数割り当て
出典:総務省資料

周波数とは何なのか?

それでは、周波数が高い・低いというのはどういうことなのでしょうか?
以下は、電波を表したグラフです。

周波数とは

グラフが一巡した状態を一つの「波」と定義しており、グラフ❶では1秒間あたりに「波」は一つ、❷であれば1秒間あたりに「波」が3つとなります。この1秒間当たりの波の数をあらわしたものが周波数であり、その単位を「Hz」で表現します。つまり、グラフ❶は周波数=1Hz、❷は周波数=3Hzとなります。

このように周波数が低いというのは1秒間当たりの波の数が少ない状況であり、周波数が高いというのは1秒間あたりの波の数が多いということになります。

先ほど、周波数が低い方が電波が良く届くと説明しており、この特徴だけを見るとできるだけ周波数の低い電波が有利なように見えますが、必ずしもそうではありません。高い周波数を利用することでの利点として、通信速度が速くなるという特徴があります。

電波を利用してデータ通信をする場合、データを「波」に乗せて送信します。先ほどのグラフを見ると、低い周波数の場合、1秒間あたりの波の数が少なく、周波数が高くなると1秒間あたりの波の数が増えます。従って、周波数が高くなるにつれて1秒間あたりの波の数が増加、つまりデータを運ぶための波が多くなるため、一度にたくさんのデータを運ぶことが可能となり、その結果通信速度が速くなるのです。

周波数の帯域幅とは?

先ほど示した各通信会社の周波数割り当てのグラフでは各通信事業者に割り与えられている周波数とその帯域幅が記載されています。

帯域幅とは周波数の範囲のことであり、例えば上のグラフではドコモに700MHzが割り与えられていますが、これは700MHzだけを利用できるということではありません。ドコモが利用できる周波数は728MHz~738MHzと783MHz~793MHzというように700MHz帯の中で20MHz分の帯域幅が利用できます。

帯域幅とは以下のように道路(帯域幅)とそこを走る自動車(データ)の関係で表すことができます。

大気幅が広い、つまり道路の車線が多くそこを走る自動車も渋滞なく進むことができるためデータ通信速度も速くなりますが、帯域幅が狭いと道路の車線が少なく車が渋滞してしまうためデータの通信速度が遅くなるというイメージです。

このようにより高速通信を行う為にも周波数の帯域幅は重要な要素であり、帯域幅が広ければそれだけ一度にたくさんのデータを運ぶことができ、結果として通信速度が速くなります。

帯域幅イメージ

日本における5Gの周波数割り当て

では、2020年春より開始される5Gの周波数はどのようになっているのでしょうか?
日本では5Gで利用可能な周波数は既に規定されており、以下のとおり通信事業者4社に割り当てがされています。

出典:総務省資料
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見てのとおり、これまで通信事業者が利用してきた800MHzや2GHzなどの周波数とは異なり、かなり高い周波数が割り与えられています。このように5Gでは高い周波数が利用されるため、従来よりも電波の直進性が強くなり、結果として通信事業者はこれまで以上に電波を放射する基地局の数を増やしてエリアを構築しなければなりません。

一方で、周波数が高いということは一度に運ぶことが可能なデータ量が増える為、通信速度があがります。また、周波数割り当て表をみてのとおり、各社とも3.7HHz、4.5Hzでは帯域幅が100MHzあり、28GHzにおいては帯域幅が400MHzありますので、従来と比較してかなり麗澤に周波数を利用することができ、これによっても通信速度が速くなります。

このように5Gでは従来とはことなり高い周波数+帯域幅増により高速通信という観点においては適した周波数であると言えます。

世界で5Gに利用されている周波数

日本では5G用の周波数として3.5GHz、4.7GHz、28GHzが割り当てられていますが、海外ではどのようになっているのでしょうか?

以下は、既に5Gサービスを開始している通信事業者とその事業者が利用している周波数をまとめたものです。

モバイルトレンドラボ調べ

見てのとおり大多数の通信事業者が3.5GHzを利用しています。これを見てきっと「おや?」と思われたのではないでしょうか?海外では3.5GHzが主に利用されている一方で日本は3.7GHzが割り与えられており、日本は海外と異なる周波数を利用して大丈夫なのでしょうか?

実は周波数の割り当てに関してはBandという括りで以下のように標準化がされており、各Bandには周波数の幅があります。日本が対応している周波数はBand=n77/78になりますが、海外各国の3.5GHzもn77もしくはn78のいずれかになります。

このBandという定義で重要となるものが端末です。端末が対応する周波数はこのBand単位で決まりますので、たとえ海外で3.5GHz、日本で3.7GHzを利用していたとしても、それら両方の周波数をサポートしているBandに対応した端末であれば問題なく双方で利用可能となります。

日本では2020年春に開始される5G

日本では2020年春から5Gが本格的に開始されます。5Gで使われる周波数はかなり高い周波数であり電波が障害物に遮られてしまう為、通信事業者各社はこれまでの4G以上に基地局を建設していく必要があります。そのため、5Gのサービスエリアが全国的に広がるまでにはかなりの時間を要し、サービス開始時は都心部などにエリアが限定される可能性が見込まれます。

一方で、海外では既に5Gが開始されており日本はかなり後発になってしまったこともあり、通信事業者各社は当初の予定よりも前倒しで基地局建設を行うことを発表していますので、当初の予定よりは早い段階でサービスエリアが広がることも期待されています。

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