最近話題となっているLINEですが、格安スマホサービス「LINEモバイル」は、どのようなサービスを提供しているのでしょうか?
LINEモバイルとは
LINEモバイル(株)は、LINE株式会社とソフトバンクの合弁会社であるLINEモバイル株式会社が提供している格安スマホサービスであり、LINEモバイル株式会社はソフトバンクグループ企業です。
国内で既に8,000万以上のIDが発行されているLINEを提供しているLINEの子会社が提供している格安スマホサービスであるため、LINEと連携したオトクなサービスを提供していることが特長の一つです。
LINEモバイルの料金体系・解約条件
LINEモバイルの料金プランは、「ベーシックプラン」+「データフリーオプション」で構成されています。
「ベーシックプラン」には、サービス種別(データのみ/データ+音声)と毎月のデータ容量(500MB-12GB)があり、ユーザはそれぞれを選択する必要があります。
「データフリーオプション」は、「ベーシックプラン」に追加するオプションサービスであり、「LINEデータフリー」、「SNSデータフリー」、「SNS音楽データフリー」の3つのオプションプランがあります。LINEモバイルの特徴の一つとして、SNSのデータをデータ消費にカウントしないという料金体系がありますが、データ消費にカウントしないSNSの種類によって料金体系が分かれています。
LINEデータフリー
「LINEデータフリー」プランは、LINEをデータ消費することなく使い放題で利用できるプランであり、LINEを主な連絡手段とし、毎月の料金を安く抑えたいユーザ向けのプランとなっています。
SNSデータフリー
「SNSデータフリー」プランは、LINEに加えてTwitterとFacebookをデータ消費することなく使い放題で利用できるプランです。「LINEデータフリー」より月額280円高くなりますが、TwitterやFacebookでは写真や動画を投稿する時だけではなく、情報を閲覧しているだけでも動画再生が行われることにより、かなりのデータ消費量となるので、TwitterやFacebookのSNSを頻繁に利用するユーザにとっては非常に良いプランとなっています。
SNS音楽データフリー
「SNS音楽データフリー」プランは、LINE、Twitter、Facebookに加えてInstagram、LINE MUSIC、Spotify、AWAをデータ消費することなく使い放題で利用できるプランです。このプランは「SNSデータフリー」プランよりも月額200円高くなりますが、LINE MUSICなど音楽サービスを利用するユーザには不可欠なプランです。
このプランは、毎日LINE MUSICを聞くユーザにおすすめのプランとなっていますが、ミュージックビデオはフリーの対象外であることに注意が必要です。
データフリー対象SNSは速度制限なく完全無制限
このように、LINEモバイルでは3つのプランがあり、それぞれでデータ通信がフリーになる特典がありますが、LINEモバイルのフリープランの最大の特徴は、仮に速度制限がかかってもこれらフリー対象のサービスは速度制限がかからないということです。例えば、「SNS音楽データフリー」プランで3GBを契約しているユーザが当月3GBのデータを使い切ってしまった場合、通常のネットサーフィンは速度制限がかかりますが、LINEをはじめFacebook、Instagram、Twitter、LINE MUSIC、Spotify、AWAの利用においては制限がかからないというものです。
LINE、Facebook、InstagramなどのSNSはコミュニケーションツールとして日々必要不可欠となっているので、これらの対象SNSが常に速度制限を気にすることなく利用できることはかなり大きなメリットです。
余ったデータは翌月繰り越し、家族や友達にシェアもできる
毎月のデータ利用可能量が余った場合、翌月へ繰り越すことができます。また、余っているデータ通信量を「データプレゼント」として簡単に家族や友達と分け合えることができることもLINEモバイルの大きな特徴の一つです。例えば、家族内で月内のデータ利用量が上限に達してしまった人がいても、他の家族でデータ量が余っていれば、その余っているデータ量を足りない家族に分け与えることができるのです。ただし、データプレゼントで受け取ったデータに関しては翌月への繰り越しはできません。
最低利用期間はないが、契約解除料が必要
LINEモバイルの最低利用期間や解約条件はどのようになっているのでしょうか。
2019年10月1日以降、省令改正によって大手通信事業者は過度な解約手数料を請求することができなくなりましたが、LINEモバイルもこれに合わせる形で対応しています。
LINEモバイルでは、「ベーシックプラン」で契約のユーザに関しては最低利用期間はありませんが、解約事務手数料が1,000円かかります。
申し込みには、SIM発行手数料(400円)とウェブ登録事務手数料(3,000円)が必要となります。
音声通話かけ放題など、豊富なオプションサービス
LINEモバイルは他のMVNOと比較してオプションサービスが非常に充実しています。通話時の留守番電話や転送サービスなどはもちろんですが、それ以外にも「10分かけ放題オプション」など、以下のようなオプションサービスがあります。
このようにLINEモバイルは大手通信事業者並みに様々なオプションサービスを提供していることも特徴の一つです。
ドコモ、au、ソフトバンクから回線の選択が可能
格安スマホ事業者は、一般的には大手通信事業者のいずれかの回線を借用してサービスを提供していますが、LINEモバイルの場合はドコモ、au、ソフトバンク3つの回線から選択することができることが大きな特徴となっています。
日常生活においては、ユーザごとに行動範囲がことなり、例えばドコモは電波環境が良くないがauは電波環境が良いという環境で過ごすことが多いユーザはauを選択でき、逆にauの電波環境が悪くドコモの電波環境が良いというユーザはドコモを選択できるといったように、全てのユーザが最良の環境を提供する事業者の回線を選択することが可能となっています。
ドコモ、au、ソフトバンクのいずれの回線でも料金プランやオプションサービスは同じですが、以下のような違いがあるので注意が必要です。

iPhoneを含む多数のスマホで利用可能
LINEモバイルを利用する際には、LINEモバイルが販売している端末を購入するか、あらかじめ端末を準備しておく必要があります。
LINEモバイルは、アップルのiPhoneをはじめ、シャープ、富士通、Huawei、モトローラ、OPPOなど多数の機種を販売しており、端末の選択肢が多くなっています。

また、端末を持ち込む場合、LINEモバイルはドコモ、au、ソフトバンク3社の通信事業者の回線を利用できる為、利用可能な端末数がかなり多くなっています。人気のiPhone11やiPhoneXも利用できるので、既にスマホ端末を持っているユーザはかなり移行しやすいでしょう。
LINEモバイルの以下のサイトでは、問題なく動作することが確認されているスマホが検索できるので、LINEモバイルを契約するユーザは事前に確認しておいた方がよいでしょう。

端末を持ち込む際にはSIMロック解除が必要な場合があります。LINEモバイルの場合、ユーザがドコモ、au、ソフトバンクで利用中の端末で、それらをLINEモバイルの同じ回線(例:ドコモユーザならLINEモバイルのドコモ回線)で利用する際にはSIMロック解除も不要です。機種によっては大手通信事業者でSIMロック解除を受けつけていない機種もあるので、そのような端末でもLINEモバイルであれば利用できる可能性があります。

格安スマホへの移行においてはユーザがスマホ端末を準備する必要があり、これが格安スマホへの移行の障壁になっていますが、LINEモバイルの場合は端末入手の障壁がほぼなくなりますので、これは大きなメリットの一つといえるでしょう。
まとめ
LINEモバイルは、LINEをはじめFacebook、Instagramなど多数のSNSをデータ消費することなく、かつ速度制限を受けることなく利用できることが大きな特徴となっています。また、格安スマホ業者でありながら大手通信事業者なみのオプションサービスを提供しており、ドコモ、au、ソフトバンクから回線を選択できるという非常に大きな強みをもっています。
サービスプランにおいては、余ったデータ量を家族や友人で分け合える他、翌月への繰り越しもできるなどユーザにやさしいプランになっています。
日本国内においてはLINEはもはやライフラインになりつつありますが、他の格安スマホ業者では実施できないLINEアプリの年齢認証にも対応するなど、LINEを提供する企業の強みをもつLINEモバイルは、格安スマホの選択肢の一つになりうるのではないかと考えられます。
