【2020年版】格安スマホ23社の料金プラン比較

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2020年は、13年ぶりに新規の携帯電話事業者が誕生しました。2020年4月8日、楽天モバイルが2007年3月に携帯電話事業に参入したイー・モバイル以来4社目の携帯電話事業者として事業を開始し、ドコモ、au、ソフトバンクとは異なり、月額2,980円での定額サービスを提供しています。この楽天モバイルの料金プランに対抗し、他事業者、特に格安SIM事業者も料金プランを見直しが行われています。また、新型コロナウィルスの影響により、ユーザのスマホの利用場所や利用形態も少しずつ変化してきています。

このような状況において、ユーザは今一度自分のスマホの利用場所や用途がどのように変化しているかを認識し、それに合わせて料金プランや事業者を選択していく必要があります。この記事では、2020年7月時点で格安スマホ事業者23社の料金を比較し、一番オトクプランおよび格安スマホ事業者へ移行時の注意点をわかりやすく解説しています。

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格安スマホへの乗り換え時の注意点

ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルのスマホであれば、それぞれのショップに行けばスマホの購入からサービス開始までショップスタッフが対応してくれますが、格安スマホを利用する場合にはいくつか自分で意識しなければならないことがあります。

格安スマホがどの回線を利用しているのか

格安スマホ事業者は、ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルのいずれかの通信設備を借りてサービスを提供しています。格安スマホを契約する際には、その格安スマホ事業者がどの通信事業者の回線を利用しているかを認識しておく必要があります。その理由は大きく二つあります。

一つは、サービスエリアです。楽天モバイルは新規参入したばかりでサービスエリアもまだかなり限定的ですが、ドコモ、au、ソフトバンクのエリアは全国津々浦々までに広がっており基本的には圏外となる場所がほとんどありません。ただし、それでも基地局からの距離が遠かったり、ビル等の建物の影になって通信品質が悪くなっている場所があります。従って、ユーザは自分が日頃利用する場所において確実に品質が良いと思われる通信事業者の回線を利用している格安スマホ事業者を選択した方が良いでしょう

もう一つの理由は、スマホ端末です。最近では、格安スマホ事業者が端末を販売していることも多くなりましたが、自分でスマホを個別に購入して格安スマホ事業者と契約をする場合には、その格安スマホ事業者が利用している回線によってはスマホ端末が使えない可能性があるため、スマホ端末購入前にどの通信事業者を利用した格安スマホ事業者と契約を行うのか決めておく必要があります

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利用回線によって使えるスマホと使えないスマホがある

先ほど説明したとおり、全てのスマホ端末が格安スマホで利用できるかというとそうではなく、格安スマホ事業者が利用している通信事業者の回線ごとに使えるスマホ端末が決まっています。格安スマホで利用するスマホ端末を選択する場合には、その格安スマホ事業者が利用している通信事業者の周波数にあった端末を選択する必要があります

周波数というのは、例えばラジオではTBSラジオ=954KHz、文化放送=1134KHzというように電波のチャンネル(周波数)が決められており、受信者はその番組に利用されているチャンネル(周波数)にチューナーを合わせることで受信が可能となります。同じようにスマホの通信でも電波の周波数が決まっており、使える周波数は通信事業者によって異なります。 対応する周波数はバンドクラス(Band)で表記され、周波数に合わせてバンドクラスが定義されています。各通信事業者の対応するバンドクラス(Band)は以下のとおりです。格安スマホ端末を購入する際は、その格安スマホ事業者が利用している回線を確認し、以下の表に記載されているバンドクラス(Band)に対応したスマホを購入する必要があります。

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その他、スマホ端末が利用できないケース

スマホ端末を購入する際には対応するバンドクラスの確認が必要であることは説明しましたが、バンドクラスが対応していても格安スマホで利用できない場合があります。

一つは端末にSIMロックがかかっている場合です。SIMロックとは、ドコモ、au、ソフトバンクが行っている施策で、例えばドコモのスマホ端末はドコモのSIM以外動作しないように端末にロックをかけてあり、このドコモの端末にau、ソフトバンク、楽天モバイルなどのSIMを刺しても動作しません。ドコモのスマホ端末を他の事業者で使う為には事前にドコモでSIMロック解除の手続きが必要であり、このSIMロック解除を行えばそれ以降はどの事業者のSIMカードでも動作します。最近では、格安スマホ事業者が増えてきたこともあり、SIMフリーと呼ばれるどのSIMでも動作するスマホ端末が量販店やamazonなどのWebサイトで売られており、格安スマホを利用する際にはこれらのSIMフリー端末を購入するということも一つ手段となります。

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もう一つは、ネットワークとの相性です。ドコモ、au、ソフトバンクの通信設備は、基本的には世界標準(3GPP)を基に構築されている為、どのスマホ端末でも動作するはずなのですが、各通信事業者はサービス品質の向上やメンテナンスの効率化のために独自の動作仕様を設備に入れていることがあります。通信事業者が販売している端末は、端末を発売する前に自社の通信設備で入念な検証を行っている為、問題なく通信することが可能ですが、Web等で売られている事前検証されていない端末の一部では時折この独自の動作仕様によって通信ができないものがあります。従って、確実に格安スマホでサービス提供を受けるためには、格安スマホ事業者が事前に検証確認を行ったスマホ端末を選択することが最もよいでしょう。検証済み端末の一覧は、格安スマホ事業者のホームページで確認できます。

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格安スマホの主な料金プラン

格安スマホ事業者の料金プランはどのような体系になっているのでしょうか。

格安スマホではデータ利用量に合わせた変動料金プランが大部分となっています(一部の格安スマホ事業者は、通信速度を抑制して定額サービスを提供しています)この変動料金プランには、データ通信専用のプランとデータ通信と音声がセットになったプランがあり、データ通信に関しては1GB未満から最大では1TBまで幅広いプランがあります。音声通話に関しては、ドコモ、au、ソフトバンク同様に20円/30秒で提供している格安スマホが大多数ですが、なかには9円/30秒、10円/30秒、15円/30秒など安い料金で提供している事業者もあります。

格安スマホ23社を徹底比較。お得な格安スマホはこれだ!

以下の格安スマホ事業者23社の料金を比較しまとめてみました。各事業者は複数の料金プランを提供していますが、以下の比較では「音声通話+データ通信」プランで比較しています。また、格安スマホ事業者がどの通信事業者の回線を利用しているかについても記載しているので、乗り換えを検討しているユーザは参考にしてみてください。

Mineo、Nuroモバイル、LINEモバイル、QTモバイル、Biglobe、IIJMIO、Bic SIM、イオンモバイル、HISモバイ、b-mobile、Nifmo、OCNモバイル、DMMモバイル、LIBMO、LinksMate、ヤマダニューモバイル、UQモバイル、J-COMモバイル、Yモバイル、U-mobile、y.u mobile、exciteモバイル、DTI SIM

以下は格安スマホ事業者23社のデータ容量ごとの平均の料金です。

1GBで1,306円、3GBで1、650円、5GBで1,994円、7GBで2,506円、10GBで3,095円となっており、ドコモ、au、ソフトバンクの半分から3分の1くらいの金額になっています。

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7GB以下の利用はb-moileが最安値!

まず初めに毎月のデータ利用量が7GB未満の料金について比較してみましょう。

最近の傾向として、ガラケーからのスマホへの移行ユーザの獲得を目指して1GB未満のプランを提供している格安SIM事業者が増えてきています。一番小さいデータ利用としてはexciteモバイルの100MBから利用することが可能です。

7GB以下のデータ利用に関しては、b-mobileの料金プランがほぼすべてのデータ利用量において最安値のプランとなっています。7GBのデータ利用で2,190円であり、ドコモのギガライトプランでは7GBで6,150円となっているので、毎月約4千円、年間で約5万円ほどオトクに利用することができます

ヘビーユーザもb-mobileがオトクであるが・・・・

毎月のデータ利用量が7GB以上の料金は、以下のようになっています。

まず、驚くべき点はLinksMateのプランです。これまでは、最大のデータ利用量は50GB程度でしたが、LinksMateはなんと1TBまでのプランを提供しています。5Gが開始され今後は益々データ利用量の増加が見込めるとはいえ、1TBは凄い量であり、料金も8万円以上とかなり高額になっています。

7GB以上の料金プランにおいては、以前はU-mobileの25GBまで2,280円という料金プランが最安値となっていましたが、今はU-mobileの新規受付がすべて終了してしまいました

7GB以上のプランにおいてもb-mobileのプランがほぼ最安値であり、15GB以上の大容量プランではHISモバイル、OCNモバイル、イオンモバイルが最安値となっています。ただし、大容量プランでは選択肢がかなり少なくなっているのと共にドコモ等の通信事業者の料金と比較してもメリットがあまりなくなっています。例えばドコモは「5Gギガホ」プランで毎月100GBまで7,650円で利用することができますので、データ利用量が多いユーザは格安スマホ事業者ではなく通信事業者のプランも検討してみるとよいでしょう。

更に2020年12月3日、ドコモが20GBで2,980円のプランを2021年3月に提供を開始するとの発表がありました。このプランが始まってしまうと現時点のほとんどの格安SIM事業者の20GBプランはドコモの新プランの価格よりも高くなってしまいます。恐らく、今後は格安SIM事業者向けに対する大手通信事業者の接続料が引き下げられるので、それによって現在の価格よりは下がるとは思いますが、ドコモの料金プランとの差額が小さくなる分、20GBプランにおいては品質の安定したドコモを選択するというユーザが増えてくることが予想されます

料金重視か、品質重視か?

格安スマホ事業者を選択するにあたり、毎月の利用料金を重視して選択するのか、品質を重視して選択するのかによって選択する事業者が変わってきます。

料金を重視するのであれば、b-mobileが候補となります。ただし、この格安スマホ事業者はドコモとソフトバンクの回線を利用しておりau回線には対応していないので、au回線を利用したい場合には他の事業者を選択する必要があります。また、20GBプランにおいてはドコモの2,980円プランが今後リリースされるため、それに合わせて他者も追随もしくは大幅値下げをする可能性もあります

格安スマホは、通信事業者から回線を借用してサービスを行っている関係で利用する時間帯によってはユーザからのアクセスが集中して通信速度が一気に落ちる場合があります。ユーザのアクセスは、平日の通勤時間帯の7時~9時、会社の昼休み時間帯の12時~13時、帰宅時間帯の17時~19時に集中することが多く、格安スマホ事業者によってはこの時間帯では通信ができるかできないかというくらい品質が低下する場合もあります。スマホは毎日利用するライフラインですので、格安スマホ事業者を利用する際には事前に品質の確認をするべきです。品質情報に関してはTwitter等のSNSや口コミサイトに掲載されているので、一度目を通すとよいでしょう

また、品質を重視するのであれば、通信事業者がサービスを行っているワイモバイルやUQモバイルのサービスお勧めです。この2社は、格安スマホ事業者と比較すると料金はそれほど安くありませんが、その分品質がよくユーザからのアクセスが集中する時間帯でも大きな品質劣化なく通信することができるようです。

【意外と簡単】スマホ乗り換え準備・方法・やるべきこと
今契約している通信事業者から他の通信事業者へ電話番号を変更せずにスマホを乗り換える準備と手順についてわかりやすく解説しています。スマホの乗り換えは非常に簡単なので毎月のスマホ料金を抑えたい人はすぐに検討すべきでしょう!

格安スマホ事業者を選択する際には、料金と品質のどちらを最優先とするのかを考え、その上で先ほど説明をしたいくつかの制限がないことを確認し、自分に一番あった事業者を選択するとよいでしょう!

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