データ通信無制限で使えるモバイルルーターは?選び方とポイントを解説!

スマホ

モバイルルーターは、これまではスマホで動画を視聴するようなヘビーユーザや外出先でPCを利用して仕事や作業を行うビジネスパーソンなど、用途は一部のユーザに限られていました。しかしながら、最近はユーザのスマホ利用傾向に変化が出てきており、少しずつ環境が変わってきています。

現状、多数のユーザが従来PCで行っていたことをすべてスマホで完結する傾向にあり、それによってスマホによるデータ通信量が爆発的に増えています。通信インフラの品質向上や技術向上により大容量データ通信においてもストレスは無くなっている一方で、1か月あたりに利用可能なデータ通信量に制限があるため、ユーザは常に利用可能なデータ通信量を意識した通信を強いられています。

また、来年には東京オリンピックを控えていることもあり、オリンピック期間中の混雑緩和を行うべくテレワークの推進や、オフィス内のフリーアドレス化などにより以前よりも働く環境に自由度が増し、それに合わせてあらゆる場所において通信手段の確保が必要となってきています。

このような背景があることから最近ではモバイルルーターの人気が高まってきており、一部のヘビーユーザやビジネスパーソンのみならず多数のユーザが利用をしはじめています。この記事では、モバイルルーターの仕組みやモバイルルーター選定時のポイントや注意事項などを解説しています。

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モバイルルーターって何?その仕組みは?

モバイルルーターは持ち運びが可能な小型の通信機器であり、現在では持ち運びの可能なWi-Fiルーターをさすことが多くなっています。モバイルルーターを利用することにより、ユーザは外出先でもスマホやパソコンをモバイルルーターとWi-Fiで接続するだけでインターネットなどの通信が可能となります。

モバイルルーターのサービス提供形態ついて少し解説しておきます。

モバイルルーターは、宅内のインターネット(固定系ブロードバンド)と同じようなサービス形態であり、サービスを提供している事業者(プロバイダー)が通信事業者から通信ネットワークを借用してサービスを提供しています。スマホであれば、ドコモならドコモの通信ネットワークを使いドコモのサービスが提供されますが、インターネットやモバイルルーターでは、NiftyやGMOとくとくBBなどのプロバイダーがサービスを提供しています。スマホ同様にドコモ、au、ソフトバンクなどの通信事業者もスマホ同様に自社のインフラとサービスを利用したモバイルルーターを提供している為、少しわかりづらくなっています。

モバイルルーター選定のポイント

モバイルルータを選定するためには、「品質・エリア」「料金」「契約・サービス」の3つの観点で比較し、用途にあったサービスを提供している事業者を選定する必要があります。

品質・エリア

先ほど記載したとおり、モバイルルーターで利用される通信ネットワークは通信事業者が提供しており、現在ではドコモ、au、ソフトバンク、ワイモバイル、UQ WiMAXが主な提供事業者になります。従って、モバイルルーターの品質やエリアは、これら通信事業者のインフラの品質、エリアに依存します。ドコモ、au、ソフトバンク、ワイモバイルは全国津々浦々に基地局を敷設しエリアのカバー率は100%に近いものとなっている一方で、UQ WiMAXは基地局数はそれなりにあるものの利用できないエリアもあります

この差は何なのでしょうか?これは利用している周波数の差です。ドコモ、au、ソフトバンク、ワイモバイルは電波がビル影や遠くまで浸透しやすいプラチナバンドと呼ばれる周波数を利用している為、エリアの品質もよくサービスが提供されていますが、UQ WiMAXは2.5GHz帯という高い周波数を利用しているためどうしても物の影などにおいては電波の浸透率が悪く品質が劣化してしまいます。

ただし、だからといってUQ WiMAXのモバイルルーターが使い物にならず選択肢から外すべきであるということではありません。モバイルルーターの選定においては、品質・エリアだけではなく、後ほど説明する料金や契約条件と合わせてしっかりと吟味する必要があります。

料金

毎月の基本料金は、サービス提供事業者によって異なっています。スマホの場合、家族割引や長期契約割引など通信事業者ごとに様々な割り引きサービスが提供されており、単純に事業者間の料金比較を行うことが難しくなっています。

モバイルルーターの場合、長期契約による割引サービスが主な割り引きとなっておりスマホと比較して料金の比較がしやすくなってます、ただし、料金に関しては、先ほど説明した品質やエリアに差があったり、またこの後説明する契約内容、例えば毎月利用可能なデータ通信量による差分などによって料金が異なったりするため、単純に金額だけで比較を行うことは避けた方が良いでしょう

契約・サービス

モバイルルーターの主なサービス内容はデータ通信環境を提供するということですが、事業者によってそのサービスの内容が異なっています。ほとんどのユーザが一番気にしていることは、1か月あたり利用可能なデータ通信量でしょう。例えば、ドコモのモバイルルーターサービスでは1か月の最大通信データ量が30GBまでであり、ソフトバンクの場合は50GBまでとなっていますが、auやワイモバイルは無制限のプランを用意しています。このように同じモバイルルーターサービスであっても利用可能なデータ通信量に差があることに注意する必要があります

また、契約内容に関しても事前に把握をしておく必要があります。ドコモ、au、ソフトバンクなどの通信事業者が提供しているサービスでは長期契約はあるもののその解除料金は1,000円と非常に安くなっている一方で、WiMAXを利用したプロバイダGMOとくとくBBなどは、3年などの契約期間を固定する契約であり契約期間中の解約金が最大24,800円と高額になっていることに注意が必要です。

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各通信事業者が提供しているモバイルルーターサービス比較

ドコモ、au、ソフトバンク、ワイモバイル、Uコミュニケーションズが提供しているモバイルルーターのデータ通信量と月額料金が纏めてみました。

5社の中ではUQコミュニケーションズが金額では安くなっていますが、先ほど説明したとおりUQコミュニケーションズはWiMAXを利用しており、他の通信事業者と比較するとエリアが狭く場所によっては利用できない可能性があるため、日頃モバイルルーターを利用する場所がサービスエリアになっているかどうかの確認をした方がいいでしょう。

auもワイモバイルやUQコミュニケーションズ同様にデータ通信量が無制限となっていますが、これはUQコミュニケーションズのWiMAXを利用したサービスになっているからです。auのモバイルルーターはauの通信環境でも利用することが可能ですが、その場合は7GBのデータ容量制限があることに注意が必要です。

モバイルルーターは、これら通信事業者以外でもBroad WiMAXやGMOとくとくBB WiMAX2+などサービスプロバイダーが提供しているサービスも多数あるため、契約する際にはそれらのサービスプロバイダーの情報も合わせて比較すると良いでしょう。