ついに始まった5G、3社の料金プランと今後のエリア展開予定を比較

5G

2020年3月、ようやく日本でも5Gサービスが開始されました。3月25日にドコモが日本で初めて5Gサービスを開始した後、26日にはau、27日にはソフトバンクもサービスを開始しています。

5Gには、高速通信、低遅延、多数デバイス接続という3つの大きな特徴がありますが、この新たな5Gサービスに関して3社はどのような料金プランを提供し、そして今後どのように5Gの利用エリアを広げていくのか比較してみました。

スポンサーリンク

5Gサービスプランに力を入れるau

以下は、ドコモ、au、ソフトバンクの5G料金プランの比較です。

ドコモの料金プランは、100GBまでデータ容量のある「5Gギガホ」と7GBまでのデータ容量の「5Gギガホライト」の2種類が提供されています。「5Gギガホ」は、7,650円/月で100GB分のデータ容量が含まれていますが、当面はキャンペーンによりデータ利用量は無制限となり、料金に関してもサービス開始から6か月間は1,000円割引となります。また、「5Gギガホ」「5Gギガホライト」ともに4G LTE同様に1年間Amazon Prime会員が無料で利用できるサービスが付帯されています。

auは5G向けの料金プランとして「データMAX 5G ALL STARパック」「データMAX 5G Netflixパック」「データMAX 5G」「ピタッとプラン5G」の4種類のプランを提供しています。「ピタッとプラン5G」以外は全てデータ利用量が無制限であり、5Gサービスに特化した「データMAX 5G」プランでは、料金は8,650円/月となっています。ただし、auもドコモ同様にキャンペーンを行っており、25か月間は基本料が1,000円引きとなり、当面は毎月7,650円で5Gのデータ通信が無制限に利用可能です。

auで特徴的なのは、4G同様に動画サービスを付帯したプランも提供しており、Netflixがセットになった「データMAX 5G Netflixパック」の他、新たにApple MusicやYouTube Premium等が付帯された「データMAX 5G ALL STARパック」も提供されています

ソフトバンクに関しては、5Gの料金プランは4G LTEの料金プランに1,000円を上乗せした料金プランになっているため、従来の「データプランメリハリ」「データプランミニフィット」「データプラン1GB」の3つのプランが提供されています。「データプランメリハリ」は、最大50GBのデータ容量があり8,480円/月で提供されていますが、他社同様にキャンペーン中により2年間は1,000円引きとなっており、当面は毎月7,480円で利用可能です。

3社のプランを比較すると、ドコモとソフトバンクは4G LTEの料金プランがベースとなり、4G LTEのプランに新たに5Gの高速通信サービスを追加した内容となっています。一方、auに関しては5Gの高速通信サービスと合わせてApple MusicやYouTube Premium等の利用量を無料にするというサービスを提供しています。米国や韓国ではデータ利用量を無制限にすることと合わせて動画サービスや音楽サービスを付与するプランが主流となっており、auもこれらに近い形でのサービス提供となっているところが大きな特徴です。

3社とも5G向けのプランを提供しているものの、まだ5Gが利用できるエリアが限定的であることもあり、キャンペーンとして当面は割引料金でのサービス提供となっています。割引が適用されるとドコモは6,650円/月、auは7,650円/月、ソフトバンクは7,480円/月となりますが、ドコモは割引期間が6か月と短いので、6か月以降はドコモとauが同額の7,650円/月、ソフトバンクが7,480円/月となります。

単純な料金比較だけであればソフトバンクが一番安い料金となりますが、データ利用量も考慮すると7,650円/月でデータ量無制限で利用可能なauの「データMAX 5G」プランが一番良いでしょう。

海外では5Gのデータ利用量無制限サービスと合わせて音声も無制限で提供する事業者が多いのですが、日本では3社とも20円/30秒での提供となっています。

スポンサーリンク

5Gエリアはまだ限定的であるが今後一気に広がる

ドコモ、au、ソフトバンクともにサービス開始時点では5Gが利用できるエリアはかなり限定的ですが、それでも当初予定よりも前倒しでエリア構築に取り組んでいます。 以下は、5Gの免許取得の際に各社が総務省に提示した基地局展開計画と最近発表された各社の基地局展開計画の比較です。

いずれも当初の計画よりも1年以上前倒しで基地局が展開される予定に変更されており、auは来年の3月にドコモは来年の6月には基地局数が約10,000局に達する見込みとなっています。また、3社とも2022年3月までには約20,000局の基地局もしくは人口カバー率90%以上に到達する見込みであり、年間1万局のペースで基地局が展開されます

以下は各社の既存システムの基地局数ですが、4G LTEだけでも10万から20万局の基地局が展開されています。現状と同レベルの品質を5Gに求めるとなると、これと同等もしくはそれ以上の基地局が必要となりますが、2022年3月時点での基地局数は20,000局であるので、この時点では全国の主要エリアでは問題なく利用可能であるもののまだまだ利用できなりエリアもかなり残るでしょう。

日本は世界と比較して1年から1年半5Gサービスの開始が遅れましたが、今後2年以内には全国の主要な場所でほぼ利用可能な状況になるというスピードで5Gのエリアが広がっていきます。これに合わせて、現時点では5Gならではのサービスはまだまだ乏しいものの、5Gに特化した新たなサービスも次々とリリースされることが期待されます